CD総合演習ワークショップ

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いつのまにかとっくに10月。毎年恒例の学期開始の怒濤の日々がちょいと一息ついた。ふー。ブログサボっててすみません。またぼちぼち書いていきたいと思います。

さて、今年も2年生の総合演習のチーフを担当している。90人規模を同時に回すという実に無茶な演習であるが、やるしかない。今年の新しい演習お題は、"EmotionalCALENDAR"。カレンダーは普通にどこにでもあるものであるが、よく考えてみたら意外と奥が深く、単純に表記されている数字以上の何かが乗っていることに気が付いた。この辺、学生に気づきや考えを深めてもらいたいことに非常に近いと思ったので課題にしてみる。

一週目のオリエンテーションを経て、二週目にあたる今週の月曜日は二コマ続けて簡単なワークショップを企画した。マウスを分解し、簡易的な工作とともにPC画面と連動する仕掛けをつくるというもの。二人一組。約2時間の時間内で完成させる。

この課題の成果物は従来の画面内で収まるGUIではなく、実世界指向インタフェース的なものを想定しているのだが、そういった対象のデザインを行うときの発想には、人の観察ももちろん大事だけれども、工作 や粘土のように"コンピュータという素材"に向き合った経験も大きいのではないかと思っている。というか僕自身がそうだったからのだが、少なくとも素材の驚きや可能性を知ることか ら試行錯誤に夢中になった気がするのだ。なので、まずは実世界とコンピュータを連動させた工作体験をもってから、その後で対象やニーズの分析に入ろう、という風に 演習の順番を組んだ。

というわけでこの日のワークショップの素材はスイッチ。厳密にいうとマウスの「左クリック」のみ。学生らはマウスがどういう仕組みで動いているのかすらほとんど 知らないようで、取り外した基盤からリード線を拡張してPCに命令が送られることだけでかなり喜んで歓声が上がっている。でも、たとえ幼稚なことでも「おおスゲェ!」と痺 れられる感覚って出発点として大事だな・・・。

最初は何やっていいかよくわからなかった学生らも、 1時間も経つと試行錯誤しながらだんだんイメージ出来てきた模様。段々と片方が工作している間に片方が Flash作成、と言う風に連携と修正のやりとりが高まる。予想以上に時間が経つのが早く、あっというまに終了。極めて少ない要素ながらみんなそれぞれ工夫しており、タイムアップの頃には興味深い試作 品がいろいろとできた。撮影したものを動画でいくつか紹介。



ws001 posted by (C)peru
上の写真の学生。モニタの後ろに仕掛けられた樋を転がるビー玉の軌跡が、画面にレントゲンのように(ビー玉の中も透けて)平行し転がる。けっこう見事にタイミングあっているので思わず錯覚する。



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前期課題の地層の教材コンテンツ(画面を掘りつづけるとだんだん化石が浮かび上がってくるというもの)を流用した例。トンカチの形態や打面と視線のずれは気になるが、徐々に変化していくというのは面白い。


ws003 posted by (C)peru
どこでもドア。ドアを開く毎にランダムに写真が切り替わる。画面と工作物と一体化しているのがいい。


ws004 posted by (C)peru
恋愛診断テスト。ふたりでパーツの片割れをもち、ハートをぴったりあわせると診断される。リアリティを感じるトリックとして、ハートがふわっと光ったり、一呼吸する待ち時間などのタイミングの工夫に感心。


と、こんな風に、元はとてもジャンクパーツ屋の軒先で半分ゴミのような姿で投げ売りされているマウスとは思えないものになった。1個100円という冗談のような値段でずいぶん楽しめたものだ・・・。
他にもたくさん面白い作品があったがとりあえず割愛。(合計で40チーム以上もあるもんで)

もちろんこれは試作であってまだまだちゃんとデザインされているとは言えないが、たかがクリックという要素だけでも、使い方次第で少なくともこれだけの幅があるってことは、作った学生らなんとか理解してもらったと思う。そしてまた、ただ連動させるだけじゃ意味がないってことや、使う人のアクションとフィードバックの間で行為の文脈みたいなものにもうすうす気が付いたはず。ここからユーザーとの関係を作る方に進むが、この辺を予め体験しておくことで、必要ない機能とかもシビアに検討もしやすいかな、と。

観察から始めるようなまっとうなインタラクションのデザインプロセスからしたら、こういう手法は邪道なのかも知れないけど、経験浅いうちの2年生には難しいし、経験者のように順列には進まない。とりあえず学生の様子を観察しながら今後のハンドリングを進めていこう。

忙しい中、教材の買い出しに秋葉原を駆けずり回ってくれたS.A.のYくん、Kくん、Tさん、買い物に協力してくれた3年のSくん、Yくんどうもありがとう。感謝します。

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COMMENT(3)

よしはし :

いつもながら、おもしろいですねー。

>ジャンクパーツ屋の軒先で半分ゴミのような姿で投げ売りされているマウス

>1個100円

高価な「デバイスキット」なんか買わなくてもできちゃうよ、っていうのもステキです。(^^)

こ、これは…

ビーダマのやつは面白いですね。まえ授業でドミノがモニタと現実でつながる作品を作ろうとしてたが学生がいたんですが、それはうまくいってなかったな…

kamihira :

吉橋先生、田中さん、どうもありがとうございます。

もうちょっと時間合ったら、XYの回転軸とかホイールなどを応用した連続変化も試せたんですけどね。この2時間ではちょいと無理でしたのであとは学生の応用力に期待したいと思います。

ドミノって手もあるんですねぇ。なるほど。

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このページは、kamihiraがOctober 5, 2007 9:02 PMに書いたブログ記事です。

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