explanation graphicsの世界

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インフォグラフィックスの大御所、NigelHolmesは、自分の手法を"explanation graphics"と名付けているらしい。直訳すると「説明する図」?ただ機械的に伝達するだけではなく、映像的な演出も含めて読者をより楽しませようとする姿勢は、原田先生がダイナミックインフォメーショングラフィックスで取り組んでいる "知識"の伝達に近い印象を持った。(参考:原田先生の千葉工大コミュニケーションデザイン研究室のブログ)

こういった情報デザインの参考になる映像作品は沢山あって、最近はウェブで見れるものも増えている。先日、グラフィックデザインの講義の中で触れた映像作品を紹介してみよう。なお、ナレーションの英語がちゃんと聞き取れなくても、映像だけで普通の学生がどこまで理解できるのかを調べるために、講義では1回だけ見せ、この映像は何を説明していたかについて文章で書かせてみた。




「GOOD: Vampire Energy」
NigelHolmesによる、待機電力についての映像。これは親切すぎるほど易しく説明しているので、ほとんどの学生がちゃんと意味を理解できていた模様。



「Social Media in Plain English」
紙と手書きイラストで分かりやすく説明するCommonCraftのシリーズ作品から。
ソーシャルメディアとは、多くの人々の経験を投稿・共有・蓄積していくことでより使える知識になっていく今時のネット的な仕組みを指す用語(バスワード?)で、いわゆるCGMに近いような概念である。上の待機電力の知識よりは一般的ではないものを選んでみた。この映像では、繰り返されるアイスの印象が強すぎて、最初の導入でついて行けないと、喩え話だとはわかりにくかったみたいだ。英語がちゃんと聞き取れる学生には簡単だったようで、かなり詳しく説明を書いているものもいた。


二つ見た後には、有名な「Did you Know 2.0」の映像。


英語の聞き取りで学生がちょっと疲れてそうだったのと、内容をちゃんと理解して欲しかったので、これだけは字幕付きで見せる。これはもともと高校の先生向けに作られた映像だけど、普通にインフォグラフィックスを効果的に使った映像としてよく出来ていると思う。情報の意味をするりと理解できればできるほど、インタフェースとしてのビジュアルは意識から消えていく例。学生らは繰り出される数値と今後の世界について結構衝撃を受けていた。

あと、今回は見せてないが、ノルウェーのミュージシャン・Royksoppの「 Remind Me」のビデオクリップ(2002)もよく見せているのでついでに掲載。フランスのH5という映像制作会社の作品だ。(同社がつくったareva社のCMも同じような手法)



初見では人間側の処理が映像の早さに付いていかないところもあるが、つぎつぎと繰り出されるグラフィックスの展開に目が吸い寄せられて中毒性のある小気味よさ。この映像を教えてくれたのは、若き日のyotaとHagibow(Flapper3)だったっけ。

というわけで、インフォグラフィックスは伝統的に印刷物に掲載される静止画だったのが、最近は映像と融合したジャンルとしても拡張されつつあるようだ。しっかりとしたデータの裏付けが必要なので雰囲気だけでは到底作れるものではなく、作り手側に手間を考えると普及しにくそうだが、映像プレゼンテーションの需要と合体すれば、多分今後お金が投入される分野になる気もする。


NigelHolmesといえば、先日、TubeGraphicsの木村さんから、「Wordless diagram」の台湾語バージョンを頂いた。これはかなり貴重な本だ。ありがとうございます。

ex_g1.jpg表紙からはさっぱり本の内容が分からない・・・が。

ex_g.jpg

本の中身は、数字以外は一切言葉を使わず、ほぼ視覚的な要素だけで説明されたダイアグラムの数々。(この図はテンポよくて笑える)
こうしてみると、インフォグラフィックスは、ほとんど原始的な言語のようなルールを備えており、抽象化が進む反動として、現代に蘇った象形文字のような存在にも見えてくる。NigelHolmesは、エスペラントが果たせなかった世界の共通言語の夢に挑戦しているのかもしれない。





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COMMENT(2)

野崎 :

いつも楽しく拝見させてもらってます。
タイミング良くこんなのみつけました。
http://www.pinktentacle.com/2008/10/groovisions-creates-funky-ag-ministry-video/

kamihira :

お久しぶりです。
ご紹介有り難うございます。
groovisions、こんな映像作ってたんですねぇ。
かなりH5っぽい影響が見えますが、なかなか面白いです。

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このページは、kamihiraがOctober 23, 2008 5:11 PMに書いたブログ記事です。

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