TAKEO PAPER SHOW2009 : SUPER HEADS'に行ってきた

| | コメント(0) | トラックバック(0)
P1030341.jpgTAKEO PAPER SHOW 2009/言葉のペーパーショウ SUPER HEADS'
今年は紙の未来を考えようというテーマで、講演会としての開催。やっぱりこの不況の中、いつものような展示だとお金がかかりすぎるというのもあるのだろうな。あいさつ文にあった「ただの不況ではなく、世界は今『リセット』されようとしていると考えたほうがいいのかもしれません」という原研哉(企画構成)の言葉が重い。

完全予約制だったが、僕は運良く抽選で当たったので土曜の午前中の回に行ってきた。あたったのは、感性C1、とC2で、それぞれC1(リー・エーデルコート/マルチダ・マクエイド/深澤直人)、C2(青木史朗/植原亮輔)、というスピーカー陣。当日の講演内容は映像およびテキストで全てウェブサイトで配信され、さらには講演をまとめた本も出版される予定とのこと。(19日現在、要点だけまとめられたデイリーレポートが公開されている)

講演はどれも面白かったが、やっぱり独特なのが深澤直人の講演。「自分は専門家ではないので紙についての情報は無いけど、ただ性質は知っている」と論点を押さえながら、人間との関係にある物質としての紙に視点を向けた話が展開された。紙と言えば無垢の様態が最も良いととらわれがちだが、皺がついて劣化したり、使い込んでなじんでいく中にも、カドが取れた良さがあり、同様にその環境の中で成立している価値がある、と。デザインとは、環境が持っている関係性の性質を読みとることにつきる、「デザイン」の知恵はその中でほんのちょっとつかっているにすぎないんじゃないか、と。

講演のデイリーレポート:深澤直人
SIWA(紙和)

生態心理学をベースにした深澤氏らしい講演だったが、スライド後半で、武蔵美で行っている課題作品が紹介された。任意のモチーフを黒い針金で3次元スケッチするというもの。 靴、氷の入ったグラス、即席ラーメンの麺など多様なモチーフが登場して会場は湧いたが、写真で見ると3次元で描いているからか、確かに本物のスケッチ以上に妙にスケッチっぽい。特に深澤氏が絶賛していたのが、ある女子学生がつくったという枯れ葉のスケッチ。枯れ葉のはかなさと細い針金の繊細な線がぴったりはまっているという評。

ふむ。考えてみれば、針金で描くにはむやみに線を増やせば似てくるわけではなく、物体を物体たらしめているキワを見つける必要がある。描いた線によって、空間の中に我々が知っている姿が切り出されることになる。無いはずのところに張りがうまれ、空間との関係が具現化されるということでもある。関係として成り立つ、という視点を理解するための面白いトレーニングだと思う。悔しいから真似しないけど。

・・・とここまで書いて風邪が酷くなってきたので、申し訳ないですが、寝ます。

カテゴリ

,

TRACK BACK(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: TAKEO PAPER SHOW2009 : SUPER HEADS'に行ってきた

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://blog.kmhr-lab.com/mt/mt-tb.cgi/249

コメントする

このブログ記事について

このページは、kamihiraがApril 19, 2009 9:00 PMに書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「オオカミはブタを食べようと思った。Stop motion with wolf and pig」です。

次のブログ記事は「サッカーのスタッフにデザインの勉強が活きた件」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

購読する このブログを購読

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

Powered by Movable Type 4.0