TaikenMarker|No.3→4|2軸マトリックスとKJ法
今週の2年生のCD総合演習は、これまでの調査フェーズで得たことを統合する山場として、まとめのディスカッションを行った。だんだん学生達も新しいメンバーにも慣れてきて、共に問題に取り組んでいるグループごとのカラーらしきものができつつある。
前回の演習の最後に、インタビューデータの整理を終えたあとに2軸マトリックスを使ってシートを配置して考察してみるということを宿題にしたわけだが、まずはそれぞれのグループで作ってきたものを共有し合う。
前回の演習の最後に、インタビューデータの整理を終えたあとに2軸マトリックスを使ってシートを配置して考察してみるということを宿題にしたわけだが、まずはそれぞれのグループで作ってきたものを共有し合う。
2軸マトリックスはわざわざ教えるまでもないかと思ったら、意外にみんなやったことないらしい。この方法は "ポジショニングマップ"とかいろんな言い方をされているが、要するに、ある一定の軸を決めて、その視点から見た透視法としてデータを位置関係を持たせて整理するもの。そしてバラバラの状態では見えなかった"位置"に意味を読んでいく方法である。
自分たちでふたつの軸を決め、"人"に焦点を当ててインタビューイ毎のシートを配置していく。「たくさん」のデータに溺れてしまわないように、最初は大きな粒度のままで考えさせてみた。個々の発話はどういう人がそう言ったのかをちゃんと押さえないうちには、「混ぜるな危険」である。
ある日1号館に立ち寄ったついでに通りがかったら、シートとにらめっこしながら大きな模造紙を床に広げて課題をやっているグループを発見した。何故にロッカールーム。よくわからないが、ここが意外と広いって事と、最初から貼るよりは置いていく方が調整しやすいってことを見つけたんだろう。
模造紙に見えるように、彼らはポジティブ←→ネガティブという軸を設定していたが、まあインタビューのときに答えた態度なんて本当の潜在的な欲求とは限らないし、言行は一致しないのが普通だから、当てにならないだろう(むしろ言っていることをそのままま信じちゃいけない)。実際彼らも悩んでいた最中だったようだ。
学生らがとってきたインタビューシートをよく見てみたら、ちょっと踏み込み足りない所も多いけど、リアルな生き方が見えてきてなかなか面白い。
左上の角と右下の角のポストイットに書かれていることは、ひとつの事実に関わる時間的な関係を考えさせられる。
若者はまだmixi日記書いている人多いらしい。
一概に大学生といっても、踏み込んで記録の実態を聞いてみると、「仏像を撮るのが好きでたまらない人」から「交換日記を続けている人」まで、実に多様な人がいる。そして記録の大切さを知る人だけではなく、実際には上のようにいろいろ理由をつけて放置する人も多い。今回の2軸マトリックスではこういった差異を軸と、距離に置き換えて理解してみるのが狙いである。固定観念からは見えないものばかりだ。
演習の最初に、どういう軸で整理したらどういうことが見えてきたか、をそれぞれ発表してもらった。設定した軸はバラバラなので他のグループのを見ると軸によって読めることも違う。
真剣に議論していたグループは、それぞれの人の内面的な欲求まで気がつき始めているようで、なかなかよい傾向だ。
来週、ここから焦点範囲を絞ってペルソナの作成に繋げていくまで、一旦保留しておく。
そして次はこの日のメインワーク、 KJ法をつかった議論の整理。ここまでのインタビュー調査や自分たちの体験を通して気付いたこと、ポイントになりそうなことを個人課題としてポストイットに準備してきてもらった。
グループでペタペタと出し合い、並べて開始。バラバラだった各自の視点を統合しグループでガチ議論を行うもので、演習の一つ目の山場である。制限時間はおよそ2時間。
これもみんな初めてらしく、手探りでグルーピングがはじまった。
わかっているようで見落としがちな、KJ法の留意点として、以下の3つを解説。
1:カードを分類することがゴールではない。KJ法は、まとまりを可視化していく中で、むしろ「無いことを見つける」ための方法である。
2:グループのラベルは、対象そのもの具体的な分類から、抽象的な意味を見つけて階層を上げて付けていく。
3:各グループのラベル、上位グループのラベル、そして位置関係が大変重要。切って張って並べ替え、線や字を書き込みんで、話し合いながら考えたおす。
しばらくすると、だんだん要領がわかってきたようで議論も弾んでいる。
こういう一体感を何度も経験することで、それぞれが見ようとしていることがなんなのか、メンバー全員で「腑に落ちる」感覚ってのが形成されていくものなんだろう。
今回は、ディスカッションスペースにわがまま言って作ってもらった全面ホワイトボードが大活躍。書く場所に左右されない画面の広さがはかなり快適だ。模造紙の大きさにしても同様に、議論している人数のパワーを写し取るだけの大きさというものが必要なのかもしれない。
18:00頃にタイムアップ。調査と考察を通して気付いたこと、見えてきたこと、わかったことをグループで発表する。


数時間前は浅瀬でのんびりしていたはずなのに、どんどん潜っていき、たったの二時間でも成長していくのが学生の若さの凄いところだ。
KJ法としてはまだまだ荒削りだけども、強制的にまとめて話すことで、さっきまで見えてなかった色んな事が見えてくる。発表を聞いていると、どこのグループもすこしづつ自分たちで発見した興味深い切り口が見え始めていた。
この日の演習の後には、全員大変疲労していた様子だったが、まあ、脳みそフル回転するのは実際疲れるだろうね。でも座ったまま口だけで大人しく話あうよりも、身体全体をつかって没入するような議論の方が心地よい疲労だと思う。
そしてここから先のコンセプト立案フェーズが演習の核心でかつ一番しんどいところなので、気を抜かずに考えを深めていきたいところ。
というわけで、今週の課題は、「時間内には見えなかったことを再考しつつ構造図をまとめなおしてくる」。 条件は「みんなが納得するまで」(笑)。
自分たちでふたつの軸を決め、"人"に焦点を当ててインタビューイ毎のシートを配置していく。「たくさん」のデータに溺れてしまわないように、最初は大きな粒度のままで考えさせてみた。個々の発話はどういう人がそう言ったのかをちゃんと押さえないうちには、「混ぜるな危険」である。ある日1号館に立ち寄ったついでに通りがかったら、シートとにらめっこしながら大きな模造紙を床に広げて課題をやっているグループを発見した。何故にロッカールーム。よくわからないが、ここが意外と広いって事と、最初から貼るよりは置いていく方が調整しやすいってことを見つけたんだろう。
模造紙に見えるように、彼らはポジティブ←→ネガティブという軸を設定していたが、まあインタビューのときに答えた態度なんて本当の潜在的な欲求とは限らないし、言行は一致しないのが普通だから、当てにならないだろう(むしろ言っていることをそのままま信じちゃいけない)。実際彼らも悩んでいた最中だったようだ。
ポジティブかネガティブかがものすごく決めづらい。
「過去は振り返らない」
とか本当にポジティブなの?とか訳分からなくなっていると、
上平先生が、
「記録を残すことに対してポジティブかネガティブかにしてみたら?」
とアドバイスを下さったのでそうすることに。
「思い出なんて目に焼きつけとけよ」
などは、記録を残すことをあまり重要視していないのでネガティブの方へ。
(ある学生の記録より)
学生らがとってきたインタビューシートをよく見てみたら、ちょっと踏み込み足りない所も多いけど、リアルな生き方が見えてきてなかなか面白い。
左上の角と右下の角のポストイットに書かれていることは、ひとつの事実に関わる時間的な関係を考えさせられる。若者はまだmixi日記書いている人多いらしい。
一概に大学生といっても、踏み込んで記録の実態を聞いてみると、「仏像を撮るのが好きでたまらない人」から「交換日記を続けている人」まで、実に多様な人がいる。そして記録の大切さを知る人だけではなく、実際には上のようにいろいろ理由をつけて放置する人も多い。今回の2軸マトリックスではこういった差異を軸と、距離に置き換えて理解してみるのが狙いである。固定観念からは見えないものばかりだ。
演習の最初に、どういう軸で整理したらどういうことが見えてきたか、をそれぞれ発表してもらった。設定した軸はバラバラなので他のグループのを見ると軸によって読めることも違う。真剣に議論していたグループは、それぞれの人の内面的な欲求まで気がつき始めているようで、なかなかよい傾向だ。
来週、ここから焦点範囲を絞ってペルソナの作成に繋げていくまで、一旦保留しておく。
そして次はこの日のメインワーク、 KJ法をつかった議論の整理。ここまでのインタビュー調査や自分たちの体験を通して気付いたこと、ポイントになりそうなことを個人課題としてポストイットに準備してきてもらった。
グループでペタペタと出し合い、並べて開始。バラバラだった各自の視点を統合しグループでガチ議論を行うもので、演習の一つ目の山場である。制限時間はおよそ2時間。
これもみんな初めてらしく、手探りでグルーピングがはじまった。わかっているようで見落としがちな、KJ法の留意点として、以下の3つを解説。
1:カードを分類することがゴールではない。KJ法は、まとまりを可視化していく中で、むしろ「無いことを見つける」ための方法である。
2:グループのラベルは、対象そのもの具体的な分類から、抽象的な意味を見つけて階層を上げて付けていく。
3:各グループのラベル、上位グループのラベル、そして位置関係が大変重要。切って張って並べ替え、線や字を書き込みんで、話し合いながら考えたおす。
しばらくすると、だんだん要領がわかってきたようで議論も弾んでいる。こういう一体感を何度も経験することで、それぞれが見ようとしていることがなんなのか、メンバー全員で「腑に落ちる」感覚ってのが形成されていくものなんだろう。
今回は、ディスカッションスペースにわがまま言って作ってもらった全面ホワイトボードが大活躍。書く場所に左右されない画面の広さがはかなり快適だ。模造紙の大きさにしても同様に、議論している人数のパワーを写し取るだけの大きさというものが必要なのかもしれない。18:00頃にタイムアップ。調査と考察を通して気付いたこと、見えてきたこと、わかったことをグループで発表する。


数時間前は浅瀬でのんびりしていたはずなのに、どんどん潜っていき、たったの二時間でも成長していくのが学生の若さの凄いところだ。KJ法としてはまだまだ荒削りだけども、強制的にまとめて話すことで、さっきまで見えてなかった色んな事が見えてくる。発表を聞いていると、どこのグループもすこしづつ自分たちで発見した興味深い切り口が見え始めていた。
この日の演習の後には、全員大変疲労していた様子だったが、まあ、脳みそフル回転するのは実際疲れるだろうね。でも座ったまま口だけで大人しく話あうよりも、身体全体をつかって没入するような議論の方が心地よい疲労だと思う。
そしてここから先のコンセプト立案フェーズが演習の核心でかつ一番しんどいところなので、気を抜かずに考えを深めていきたいところ。
というわけで、今週の課題は、「時間内には見えなかったことを再考しつつ構造図をまとめなおしてくる」。 条件は「みんなが納得するまで」(笑)。
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な、懐かしい授業風景。