TaikenMarker|No.11→12|アクティングアウトによる評価,発表会準備

| | コメント(0) | トラックバック(0)
IMG_5859.jpg
12月21日は、今年最後の演習。これまで進めてきた企画のプレ発表として、アクティングアウトによる評価を行った。発表は背景やコンセプトなどの言葉の説明を省いて行うので、その中で必然性を持たせるためには、話の流れの中にきっかけ/欲求/ゴールといった利用文脈と、そこから設計した画面との詳細な対話が描かれてなければならない。そしてそれらがトータルなユーザ経験として成り立っていることが求められる。

 アクティングアウトという手法の詳細は浅野先生がまとめて下さってます。
 情報デザイン研究室:アクティングアウト考その1その2,その3,その4

学生達は演じることに対してはそんなに抵抗がないようで、この手法では拙くも一生懸命な演技を楽しみながら評価することができるのがいい。
しかし考えてみれば、これを行うためには、登場人物(ペルソナ)の設定を行い、一つのサービスがあるという"仮定"を取り巻く出来事を描くわけである。しかも手短に。想像力と説得力の両立という点ではSF映画のプロットにも近い高度なストーリーテリングとも言える。

IMG_5804.jpgサービスを使い始める動機がどこで生まれるのかを念頭に置いて演じているチームの説得力は高い。このチームは手前の演じ手の二人と、二人が操作するスクリーン画面のフィードバックがきれいに同期していてよくまとまっていた。

IMG_5871.jpgこのチームは、アクセントとして身体的なジャスチャーを組み込んでいる。笑顔になる瞬間は、ちゃんと楽しさが伝わるような演技。機能の説明ではなく、物事を進めていくユーザの文脈ベースで語っているので、サービスの位置づけがわかりやすい。

IMG_5853.jpgコンピュータで作った詳細プロトタイプが不十分な場合は、代わりにペーパープロトを書画カメラに映してアクティングアウト。三人がかりでシステムを動かしているが、みんな何度もトライアンドエラーをくりかえしているうちに大分手馴れてきたよう。

余談だが、ヨーロッパでは協調教育の一環として演劇が必修になっている国が多いらしい。人に聞いた話なので裏は取ってないけれど、ここ最近それがなんだかとても分かる気がする。専門性を持ったキャスト/スタッフのコラボレーション、ゴールに向けたプロジェクトマネジメント、そして演じ手と観客が共有するハレの場で一気に昇華されるというシステムは、人間同士を繋ぐ物語装置として非常によく出来ている。さすがに人類が長い時間をかけて祖先から引き継いできた文化だけはあるな。

IMG_5819.jpgと、まあここでやっているアクティングアウトは演劇自体が目的ではないので、システムを取り巻く因果関係に着目して冷静に見る。聞いている側は、演技が終わった後に全員で評価シートを記入する。


R0023724.jpg4限だけで全チームが終了。その後得られたフィードバックをまとめて、最終検討に入る。さて冬休み期間にどこまで詰められるだろうか。残り期間に改善出来ること、出来そうもないことの優先順位を付けつつ確認していく。

IMG_5886.jpg展示のための機材検討やブース設計、プレゼン用パネルや配布用ハンドアウトの準備も開始。残り時間がちらつきはじめたせいか、我々も冗談を飛ばせないほど真剣に検討している。

R0023730.jpg前週に作成したガントチャートが段々と活用され始めた。発表会に向けて山ほどのタスクがあるようだが・・・多分、"為せばなる"

さて、今週から冬休みに入り、2009年もそろそろ終わり。
アシスタントらは彼らの冬休みの活動がうまくいくのか心配しているようだけど、個人的にはそこら辺に対してはちょっと冷静だったりする。下準備は出来る限りさせたはずだし、カレンダーの問題はどうしようもない。あとはもう学生個人の責任感と実力の問題だから。

残り期間でどこまで行けるのかは自分次第とは言え、本人達さえ自分が一体どこまでできるのか、未だ知らないだろう。「こんなもんかな」と簡単に見積もったりしないで、自分を知るためにも、どこまで出来るか挑戦してみよう。


ここ数年試行錯誤を続けてきたこのCD総合演習も、カリキュラム改訂により今年で終わり。普段は蒸発して消えていく一方の演習ログを書いてみたのは、実は自分のためでもあった。


--------------------------------------------

コンテンツデザインコース2009展

専修大学ネットワーク情報学部
2009年度 コンテンツデザイン総合演習
最終成果発表会

日時:2010年1月18日(月)13:05〜17:00
場所:専修大学生田キャンパス 10号館4Fホワイエ
形式:作品とパネルによるインタラクティブプレゼンテーション
出展者:福冨クラス(映像)、上平クラス(デザイン)、基礎演習

入場自由

詳細は後日、ウェブサイトで告知いたします。

--------------------------------------------



カテゴリ

,

TRACK BACK(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: TaikenMarker|No.11→12|アクティングアウトによる評価,発表会準備

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://blog.kmhr-lab.com/mt/mt-tb.cgi/297

コメントする

このブログ記事について

このページは、kamihiraがDecember 23, 2009 10:48 AMに書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「TaikenMarker|No.10→11|ガントチャートによるタスク管理,詳細プロトタイピング」です。

次のブログ記事は「あけましておめでとうございます」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

購読する このブログを購読

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

Powered by Movable Type 4.0