Project2011キッフオフ合宿 in Singapore 1
この度の震災で被災された皆様にはお見舞い申し上げます。
震災の被害に加えて原発事故で今も大変な国難の時期が続いているところで、3月下旬には数ヶ月前から学生達と計画していたシンガポール合宿が迫っていた。全く先が読めないピリピリしたこんな時期に日本から出るにあたっての不安材料はつきなかったが、また別途機会ができるわけでもなく、いろいろ検討した結果、行くことができるメンバーだけで決行してきた。そして無事に合宿を終えて帰国する事ができたので、自分のふりかえりとしてブログにまとめておきたいと思う。(新学期の延期で珍しく時間ができたせいもある)
シンガポールの雰囲気が伝わるように写真を多めにしてみた。長いです。
震災の被害に加えて原発事故で今も大変な国難の時期が続いているところで、3月下旬には数ヶ月前から学生達と計画していたシンガポール合宿が迫っていた。全く先が読めないピリピリしたこんな時期に日本から出るにあたっての不安材料はつきなかったが、また別途機会ができるわけでもなく、いろいろ検討した結果、行くことができるメンバーだけで決行してきた。そして無事に合宿を終えて帰国する事ができたので、自分のふりかえりとしてブログにまとめておきたいと思う。(新学期の延期で珍しく時間ができたせいもある)
シンガポールの雰囲気が伝わるように写真を多めにしてみた。長いです。
今回の合宿には、いくつかの目的があった。順に書いていきたい。
■目的1、新3年生プロジェクト学習のための予備調査(学生)
上平プロジェクト2011は、プロジェクトテーマ「日本に滞在する外国の人々のためのモバイルサービス」としてのスマートフォンアプリ開発を掲げて集まった学生達である。とはいえ、ほとんどが海外渡航経験はないとのことで、先入観だけで企画を決めてしてしまう前に、まずは自分達が外国の人の立場になって異国の街をフィールドワークしてみる、そしてテーマを自分事にしつつ発想することを目的として、海外でのキックオフ合宿を実施してみることになった。こういう試みはおそらく学部初である。
成田を飛び立ち、7時間ほどでシンガポールのChangi国際空港に到着。なんというか、透明感のある内装で統一されていて、実にスタイリッシュな空港だ。美しい空港として有名だそうで、確かに居心地良い。今回、行き先をシンガポールにしたのは僕の提案である。英語圏で治安が良く、安価で行けて、かつ東京に住む彼らがショックを受けられる場所の選択肢はそれほど多くない。「アジアのビジネスの中心は東京からシンガポールに移った」とはよく言われることであるが、シンガポールとは本当にそんな元気なところなのか、何より僕自身がその意味を自分の眼で確認しておきたかったということもある。AirASIAが運行を開始したこともあり、相当格安で行けるかと思ったけど、そこまで安くはなく、結局UnitedAirlineで行った。往復で約5万。しかし僕が鹿児島に帰省するよりは安い。
街の様子。外資系のビルが建ち並ぶベイエリア。アジア屈指のビジネス街としてのシンガポールのイメージはこの辺か。この辺のホテルは恐ろしく高い。
結局、街の景観はビジネス街なんだか観光地なんだかわからないこんな状態で、もう東京以上の文化ミックスぶりである。道行く人々もいろんな国のファッションが混在していて、南の国らしい活気がある。
そして学生達は、初日から2人づつのペアに分かれて街を探索開始。単にガイド本片手に観光を楽しむのではなく、そこに掲載されていないようなこと、例えば生活スタイルに関わってくる宗教事情を調べてみたり、交通機関を調べてみたり、職探しをしてみたり、病院でインタビューしてみたりと、果敢に様々なことに挑戦していた。
シンガポールは非常に小さい国でありながら、多様な国籍・宗教の人々が生活する街である。どうやって文化摩擦を避けつつ、コミュニケーションを成り立たせ人々が共存しているのかは非常に興味深いことだ。僕自身、よそ者でありながら居心地は悪さは感じなかったし、この国には今後のグローバル社会で生きていく上でのヒントになるものがある気がした。学生達も実際に街を観察することで、異国で感じる不便さだけではなく、今の東京に無い、いろいろなことが見えてきたと思う。
■目的2、シンガポール大学の研究室訪問(上平のみ)
ところで、学生達のフィールドワークに僕も同行したわけではない。僕はと言えば、深夜に到着早々、知り合いのツテでシンガポール大学のDanny Poo先生にアポが取れたので、翌日の午前中に意見交換させて頂くために一人で研究室を訪問。シンガポール大学は、アジアトップクラスの名門校として知られるが、その名声に違わず、広大で美しいキャンパスだった。シャトルバスがキャンパス内を何系統も走っている。研究棟も超豪華(写真撮りそびれた)Danny先生はSchool of Computingの准教授で、自分の研究室で開発している知識共有システムをプレゼンしてくださった。情報系はどこも似た問題意識になっているようで、システムをどう持続的に運用していくか、どうやって長所であるソーシャルな力を高めていくか、そしてFacebookのようなオープンなプラットフォームに勝るポイントをつくるか、の考え方には非常に共感するものを感じた。僕の方からは、今進めているvisual exchangeの事例を話して、いろいろアドバイスをもらった。有り難い。
初日の午前中だけでおつりがくるぐらい、有意義なミーティングだった。お土産(情報デザインの教室)を持っていって良かった。それにしても、せっかく
ゆっくり話してくださっているのだから、もうちょっとまともな英会話できるようにならないとな・・・。
■目的3、南洋理工大(NTU)とシンガポール大学(NUS)見学
3日目のイベント、学生と一緒に大学訪問。シンガポールには国立大は二つしかないそうだ。その一つが南洋理工大 Nanyang Technology University(通称NTU)で、もうひとつが先のシンガポール大 National University of Singapore(通称NUS) である。どちらもアジア屈指の超名門大学で、たとえれば東南アジアのマサチューセッツ工科大とハーバード大といったところだろうか。幸いにも、我々はこの二つの大学をガイド付きで見学することができた。案内してくれたのは、Serine、Samantha、ShanらNTUの卒業生を中心とした女の子達である。なんか携帯でいろいろ話していると思ったら、なんと最終的に7人も集まってくれた。Thanks!
街の中心地から電車で少し離れた駅で待ち合わせしてまずNTUに向かう。
プール。シンガポールは常夏の国なので、この日も30℃近く。思わず飛び込みたいくらいの蒸し暑さに、この透明感。今教育実習中だというShanによると、シンガポールの小学校教師の実習は(学年にもよるが)、10週間もあるそうだ。
その後、シンガポール大学(NUS)へ移動。NTUとは比較的近く、電車(MRT)で10分もかからないぐらいのところにある。
移動しながらShanが、「NUSは私たちの大学より遙かに広いですよ」と言っていたが、学生達はこの大学に到着してさらに絶句していた。僕は初日に来たので驚かなかったけど、やっぱり異様に広い。
学内の美術館。現代美術の企画展をやっているところで、大規模なインスタレーションやっていた。現代美術をみなれない学生達は目を白黒。しかし上のミュージックホールといい、国立大なのに文化施設にも相当な予算かけられてることがわかる。二つしかないからこそ、国費の重点投資になっているんだろうな。
集まった若者達は最初はぎごちなかったけど、夕方には大分打ち解けてきたようで、みんな積極的に話していた。この日、専大の学生も二つの大学見学を通して、こんな小さな国からも世界の広さを実感できただろう。
■目的4、インタビュー調査
なので、彼女らは今年のプロジェクトで作ろうとしているサービスに対してのまさにうってつけのユーザーでもある。幸いにも彼女らはある程度日本語話せるので、学生達も遠慮無く聞くことが出来た。ここぞとばかりにみんないろいろ聞き込む。聞いていてあちこちかみ合わないのが面白かった。(例「シンガポールの人たちはみんな親切ですよね」「そんなことは初めて聞いた。Tokyoの方が親切だと思うよ」)
街のフィールドワークと、このインタビューを通して、彼らもすこしづつ、企画するモバイルサービスは、いつ・だれが・どこで・どういう場面に使うのか、の利用文脈のイメージが湧いてきたようである。当然全く聞き足りずに、後日Skypeで聞かせてもらう約束をして、みんなと別れた。貴重な休日をつぶして案内してくれて誠に感謝である。
以上の4つである。もう一つ僕の中での教育者としての目的があったが、これについては次のエントリで書こうと思う。
(つづく)
TRACK BACK(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: Project2011キッフオフ合宿 in Singapore 1
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://blog.kmhr-lab.com/mt/mt-tb.cgi/303

コメントする