Books: September 2008アーカイブ

中古で買ったまま長らく放置していた「Disguised -a true story-」 by Pat Moore(1985)を読んだ。最初原書を買ったものの、直後に邦訳も出ていることを知ったので、時間短縮のためにそっちで済ませることにする。読みやすい文章だったので、仕事合間の2時間程度で読了。
この本は、1980年頃、当時26歳のある若い女性プロダクトデザイナーが85歳の老人に変装し、アメリカの街の中をフィールドワークしたというドキュメントで、参与観察の手法による「ニーズ探索」の先駆的とり組みとして知られる。現在インクルーシブ・デザインのワークショップで広まっている、インスタントシニア体験の源流とも言える。
一般書なので、その活動の中での人々とのふれあいなどのエピソードが多く、あまり研究内容に突っ込んだ記述はされてないのがちょっと残念ながら、デザインがめざすべき答えへ、体張って果敢に取り組む真摯な姿勢には心を打たれた。
変装、と一言でいっても、ちょっと服や髪を変えて誤魔化すのではなく、眼の光を濁らすために眼球にベビーオイルを垂らし、歯を汚すために油性クレヨンで塗り、強烈な肌荒れと戦いながらもラテックスで特殊メイクをしたり、など全身くまなく加齢させる徹底ぶり。誰から見ても老人になりきり、ムーアは街へと出て行く。そして3年間にわたり、全米で100以上の街で老人目線で彼らの行動や人々の対応の様子を調査したという。
社会学的な問題へと視点を広げつつ、共同体に生きる人間どうしの関わり合いのかたちを突き止めようと入り込んでいく過程には、強く引き込まれた。今でこそアプローチとしてねらい所が分かるけど、当時は理解してくれる人も少なかっただろうに。その先駆的なデザインに対する考え方に、脱帽。
この本は、1980年頃、当時26歳のある若い女性プロダクトデザイナーが85歳の老人に変装し、アメリカの街の中をフィールドワークしたというドキュメントで、参与観察の手法による「ニーズ探索」の先駆的とり組みとして知られる。現在インクルーシブ・デザインのワークショップで広まっている、インスタントシニア体験の源流とも言える。
一般書なので、その活動の中での人々とのふれあいなどのエピソードが多く、あまり研究内容に突っ込んだ記述はされてないのがちょっと残念ながら、デザインがめざすべき答えへ、体張って果敢に取り組む真摯な姿勢には心を打たれた。
変装、と一言でいっても、ちょっと服や髪を変えて誤魔化すのではなく、眼の光を濁らすために眼球にベビーオイルを垂らし、歯を汚すために油性クレヨンで塗り、強烈な肌荒れと戦いながらもラテックスで特殊メイクをしたり、など全身くまなく加齢させる徹底ぶり。誰から見ても老人になりきり、ムーアは街へと出て行く。そして3年間にわたり、全米で100以上の街で老人目線で彼らの行動や人々の対応の様子を調査したという。
社会学的な問題へと視点を広げつつ、共同体に生きる人間どうしの関わり合いのかたちを突き止めようと入り込んでいく過程には、強く引き込まれた。今でこそアプローチとしてねらい所が分かるけど、当時は理解してくれる人も少なかっただろうに。その先駆的なデザインに対する考え方に、脱帽。
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