Graphic Designの最近のブログ記事

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金曜の夜のこと、TubeGraphicsの木村さんに誘っていただいて、南青山のライブハウスで行われた松田行正さんの新刊出版パーティにお邪魔してきた。松田行正さんは僕がデザインを志した頃、その硬派かつ知的なグラフィックスの作風で憧れだった人である。グラフィックデザイナーとして著名な方である一方で、牛若丸出版という小さな出版社を主宰されており、図像マニア心を刺激するコンテンツの本を毎年のように刊行されている。一般の書店には出回らないので普通の人にはあまり知られてないかもしれないが、僕みたいなファン層は毎回速攻で購入して、内容だけじゃなく凝った造本を触り倒しながら愛でてしまう、まあそんな種類の本ばかりだ。

本日は最新刊「et」 の出版を祝うもので、会場には多くの関係者が詰めかけていた。etとは、英語のandに当たるラテン語で、 昔、早書きが進んで変形した結果、今の「+」や「&」の記号が出来たのだという。 今回の本は、そんな文字や地図や音楽の種々の記号の成り立ちが128個も掘り下げられ、その変遷が解説されているというもの。

松田さんによる解説を聞いた 後に、本を読んでいると、松田さんが話されているような感覚に襲われるのが不思議である。製本を担当された方の解説があったが、ポイントとなる表紙の巨大なシールを含め本のあちこちに実験的な仕掛けが施されていて、作り手側の相当なこだわりが見える。トラブルが発生したりで、この日配布された初期バージョンのもののままで発売できるかどうかはまだわからないそうだ。(まだ店頭には並んでない)

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無くなった本をみつけるために本棚をごそごそ漁っていたら、インフォグラフィックス関連本であまり知られてない本が目に入ったので簡単に紹介。どれも眺めているだけで楽しい本である。
インフォグラフィックスの大御所、NigelHolmesは、自分の手法を"explanation graphics"と名付けているらしい。直訳すると「説明する図」?ただ機械的に伝達するだけではなく、映像的な演出も含めて読者をより楽しませようとする姿勢は、原田先生がダイナミックインフォメーショングラフィックスで取り組んでいる "知識"の伝達に近い印象を持った。(参考:原田先生の千葉工大コミュニケーションデザイン研究室のブログ)

こういった情報デザインの参考になる映像作品は沢山あって、最近はウェブで見れるものも増えている。先日、グラフィックデザインの講義の中で触れた映像作品を紹介してみよう。なお、ナレーションの英語がちゃんと聞き取れなくても、映像だけで普通の学生がどこまで理解できるのかを調べるために、講義では1回だけ見せ、この映像は何を説明していたかについて文章で書かせてみた。




「GOOD: Vampire Energy」
NigelHolmesによる、待機電力についての映像。これは親切すぎるほど易しく説明しているので、ほとんどの学生がちゃんと意味を理解できていた模様。



「Social Media in Plain English」
紙と手書きイラストで分かりやすく説明するCommonCraftのシリーズ作品から。
ソーシャルメディアとは、多くの人々の経験を投稿・共有・蓄積していくことでより使える知識になっていく今時のネット的な仕組みを指す用語(バスワード?)で、いわゆるCGMに近いような概念である。上の待機電力の知識よりは一般的ではないものを選んでみた。この映像では、繰り返されるアイスの印象が強すぎて、最初の導入でついて行けないと、喩え話だとはわかりにくかったみたいだ。英語がちゃんと聞き取れる学生には簡単だったようで、かなり詳しく説明を書いているものもいた。


先週のインフォグラフィックスワークショップのことを書いたついでに、せっかくなので「図でしか示せないこと」の例も挙げておこうと思う。インフォグラフィックスは、ユーザに向けた情報のデザインにおいて常に最適な方法というわけではないことは押さえた上で、この手法を僕が好きなのは、物事を違うフレームでみるということと密接に関係しているから。

つまりある見方から情報を編集するということであるが、このことに対して、僕は「切り口」という言葉をよく使っている。果物も切る角度によって全然違う断面の模様が見えるように、情報のかたまりも切り方それぞれで違う姿を見せる。

以前、TubeGraphicsの事務所を訪問したときに、木村さんの流儀を聞かせて頂いたことがあるが、その時に聞いた「視点」という考え方は、その辺をさらに上手く説明する方法だと思う。下の画像は、木村さんがインフォグラフィックスの演習の導入に使っておられるという手製教材である。

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通常は、自分の視点というのは四角の枠に目が収まっているようなもので、その枠の中からひとつの方向を見ているものだけれども、伝えるべき物事の姿をよく捉えるために枠から意識的に飛び出させ、360度眺め倒しながら「どう見せるかの」最適な視点を探すことが大事なのだよ、と語っておられたことを思い出す。(うろ覚えで申し訳ないです)「メタ認知」とかの難しそうな言葉を使いそうなところでも、噛み砕いた言葉とともにイメージしやすいように実際にかたちで見せるところが流石だと思った。

Helvetica展

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ちょっと前に海外で話題になった、ドキュメンタリー映画の『Helvetica』のDVDが(ようやく)日本でも発売されるそうで、その記念に展覧会があるそうです。なんてフォントマニアホイホイな企画なんだろう。


「A tribute to Typography 〜 ヘルベチカの過去・現在・未来」展

日時:10月21日(火)〜10月28日(火)
場所:ラフォーレミュージアム原宿

(via.生活日報

  • 「HELVETICAと活字の歴史」
    • ヘルベチカ金属活字、活版印刷機、当時の書体見本帳、Helvetica以前のサンセリフ<書体、以後の書体との比較展示
  • 「グラフィックデザイン for HELVETICA」
    • Helveticaを用いたポスター・リーフレット等、新旧・和洋含めた作品の展示
  • 「HELVETICAとヴィジュアルアイデンティティ」
    • Helveticaを用いた企業ロゴを写真や使用例の展示でご紹介
  • 「アルバムジャケットアート for HELVETICA」
    • 1950年代から現代までのジャケットアートを100点ほど展示予定
  • 「HELVETICAに挑む」
    • 人気デザイナーの競作による、Helveticaを用いたグラフィック作品を展示
  • 「HELVETICA シアター&Talk」
    • ドキュメンタリー映画「Helvetica」の特別プレミア上映と、ヘルベチカに関係の深いタイポグラファー、デザイナーのトークショー
  • 「Helvetica Shop」
    • オリジナル「Helvetica」プロダクトと、関連アイテム、デザイン書籍などの販売
  • 「活版印刷のワークショップ」
    • PAPIER LABO.さん協力のもと、会場で活版印刷のワークショップを開催します。日時未定

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9月27日にTubeGraphicsの木村さんが主催された「インフォグラフィックス・ワークショップ1 in渋谷」のお手伝いとして参加してきた。最近はずっと体調が悪くてなかなかブログ書く力も湧かないが、熱心に学ぶ参加者のみなさんから元気を頂いた気がする。

テーマは「人が集まる 魅力を伝える」と設定され、渋谷に点在する集客力の高い建物空間として、東急ハンズ、LOFT、東急フードショー、109、Q-Front、の5つの題材から一日だけでインフォグラフィックスを制作する、というワークショップである。
社会人3人+学生1人で構成された5チームが、自分たちのテーマに沿って街で必要な情報を観察・リサーチ・収集・分析・整理し、どのようにデザインすれば他の人に注目・理解されるかをチーム一丸となって考え、インフォグラフィックスを完成させます。ワークショップ参加者全員の情報リテラシー(情報を使いこなす能力)を高めていくことが目的です。
ワークショップ概要より引用
さて、ちょっと出遅れたので当日の具体的な内容については参加者やオブザーバーの皆様からたくさんレポートがあがってますので、(浅野先生のレポートが詳しいです)そちらを参照頂くとして、僕は思ったことを交えながら書いてみる。
zu1.jpg 以前、アイデア誌324号のダイアグラム特集で紹介されていて気になっていた、幻の大型本「日本列島の地域構造・図集/Regional Structure of Japanese Archipelogo(Atlas)」。(1967年) 偶然ながら専大図書館の蔵書から発掘することができた。まさか身近にあったとは。貸し出し印の跡は一つもなく、購入されて過去40年の間、ひっそりと棚に置かれたまま誰にも開かれることがなかったようだ。
 
 この図集は、当時経済成長が進み、地域問題が浮上する中で議論の土台を作るために、様々な角度から日本列島の「今」の情報を視覚化することを狙って作られたらしい。黒く重厚な箱の中、中身は綴じられておらず、二つ折りにされた台紙に日本列島の自然、人口、産業、交通などの沢山の県別統計データを元に作られた114の図が束ねて収容されている。
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木曜日のこと、グラフィックデザインの「色彩」の回で、トーナルカラーをつかった配色演習を実施。内容は昨年度とほとんど同じままなので紹介するまでもないが、恒例の参加型作品制作のネタを新しく考えてみた。毎年ポスターじゃなんなので、今回は"カード型の色見本"をつくることに。テーマは「記憶の中にある色」。
あなたの原風景(できるだけ古い記憶)の経験の中にある色を教えてください。
配布された演習用トーナルカラーの束の中から一枚を選び、カードの上部に貼る。下部にはその記憶のストーリーと採集場所を記述する。メインの課題の合間を縫ってカードを作ってもらい、匿名で提出してもらった。

すると、おぼろげな記憶を投影するかのように、淡く霞んだような不思議な色見本ができあがった。微妙な中間色の色合いに独特の詩情が漂っており、実に美しい。普通に色を使った課題をやらせると学生はコントラストが強いものや彩度の高いものに走りがちなことを知っていたため、これにはびっくり。


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Amazonマーケットプレイスで購入した、「世界大百科年鑑1973」(平凡社)が届いた。¥2600也。さすがに年期の入った外観で、今となっては過去の遺物でしかない35年前の年鑑である。やっと手に入った。

さて、なんでこんな本を探し求めていたかというと、本来とは別の意味での価値が埋もれているからだったりする。言い方を変えれば、デザインのことを教えてくれるような情報が載っている本ではないが、デザインによって情報を伝えてくれる本である。

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30circlesという発想力トレーニングがある。まず準備として、A4程度の紙に5×6列の30個の円(500円玉ぐらい)をフリーハンドで描いておき、そこに「よーい、ドン」で丸に関連する図像(野球のボールとかリンゴとか)を自由に書き込んでいく。複数にまたがるのも可(メガネとか信号とか)。しかし、「りんごとあおりんご」のように似たバリエーションを延々続けて数を水増しするのはなるべくやめて、図像のチェンジを繰り返していこうと指示を加える。

制限時間は5分。10秒に一つのペースで書いていけば制限時間内に全部埋まる計算だが、実際やってみるとこれがなかなかそうはいかない。言われさえすれば丸いものなんて山ほどあるのに、似たようなもの(コインやら顔やら)が続いたり、焦れば焦るほど出なくなったり・・・。

2年生向けの講義のオリエンテーション時にちょくちょくやっているが、専修大の学生で平均15〜20個程度。(速い学生でたまに30個埋まるのがいるが、5分あっても 10個行かないのも結構居る。いかに普段そういう方面に頭を使ってないかだな(苦笑)。実はこのトレーニングはその人の頭の中からイメージがどのくらい流 暢で多様に湧き出すかを計測するテストでもあるのだが、ちなみに、最初はうまくいかない人も、訓練をつむことで(テーマ変えても)スコアを伸ばすことがで きるようになるといわれている。体験を通して、臨機応変にアイデアを生むためには、次々と展開を切り替えられるような 頭の中の回路そのものが大事であることに気付く、というわけである。

このトレーニングの出典は、「experiences in Visual thinking 」(Robert H.Mckim ,1972)
ロバート・マッキムらによる創造的な能力を開発していくための各種トレーニング手法が紹介されているが、この原典を読むと、人間をシステムがサポートするような21世紀の様子とは違って、アナログに人間の内部のパフォーマンスを上げていこうとする思想がありありと表れていてなかなか興味深い。(出版された当時に考えられた方法ばかりだけど、今でも十分有効なものばかりだな)
30circlesが紹介されている周辺部分をちょっと訳してみた。ちょっと意訳入ってます。

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